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厚労省「今改訂は勤務医への応援メッセージ、もう少し頑張って」
◇医療維新 診療報酬改定08' Vol.3◆厚労省保険局医療課長・原徳壽氏に聞く(上) 今改定は勤務医への応援メッセージ m3.com(2008.2.27) *閲覧には会員登録が必要です。
m3.comの編集長さんが、厚労省保険局医療課長原徳壽氏に「診療報酬改定」についてのお話を伺ってきたそうです。閲覧できない方のために、斜め読みして要約してみると
この厚労省の「応援メッセージ」が勤務医に響くようなものだとは思えませんが・・厚労省としては「マイナスシーリングの中、プラスに持っていけただけでもすごいだろ」というのが本音のようです。
「骨太方針2006や内閣・財務省の方針に抵抗し本体部分だけでもプラス改定にできた」というのは、同じ行政にいる立場としては、市が「緊縮予算宣言」しているなかで、財政を説得し衛生費・民生費を増にするようなものなので、「すごく頑張ったんだよ」という厚労省のメッセージもわからないでもないですが
一方で、臨床にもいた立場からすると「焼け石に水」「これで自己満足されちゃ、もう医療崩壊はPoint of NoReturnだな」というメッセージにしか受け取ることができません
結局は、公共事業費が社会保障費よりも多いという先進国では日本以外ではありえないという歪な形を国民が認識し、「道路よりも社会保障」「反戦よりも社会保障」な議員を国民が選ぶことができ、社会保障というパイを増やすことができるかになるんでしょうね。
m3.comの編集長さんが、厚労省保険局医療課長原徳壽氏に「診療報酬改定」についてのお話を伺ってきたそうです。閲覧できない方のために、斜め読みして要約してみると
-現状の医療に関する問題認識と改定の考え方について
今回は病院勤務医に報いる改定を目指した。緊急課題としては小児科・産科・救急医療や急性期医療の崩壊を食い止める必要があった。
個人的な考え方かもしれないが、問題認識として非常に大きいのは日本の医療提供システムが諸外国と比べて独特だと言う点
-「独特なシステム」とは?
日本の医療費は対GDPで比べると確かにOECD諸国と比べて低い。しかし間接税・消費税率で比べると欧米諸国で一桁のところはほとんどないが、日本の消費税率は5%。5%なら医療費が今の水準なのはある意味、仕方がない。
社会保障費には保険料や税金も投入しているが、消費税率がこのままでいいのかという議論も必要。
次に、人口当たりの医師数は他の先進国に比べ少ないが、高齢化率はトップクラスであるため、患者数は多い上に病床数も非常に多い。一般と療養をあわせて125万床もあり平成になってからほとんど変わっていない。
慢性期の病床が多いために、急性期病床の医師が不足している。医療費が少ないため待遇も手厚くない。
-今回の改定では急性期を重点的に評価しているようだが、「機能分化」と「集約化」を意識しているのか
そもそもは医療費を増やせればいいのだが、社会保障費の自然増を2200億円減らす必要があった。
(管理人注:経済財政諮問会議が作成した骨太方針2006で、社会保障費を5年間で1.1兆円、年間2200億円減らすことになっています。詳しくはこちら参照)
医師数を急に増やすことはできないので、「いかに効率よく医師に働いてもらうか」という発想が必要。
そこで「集約化」という考えが出、また開業医に対しては「空いている時間にもう少し働いてもらえないか」ということで、診療所の夜間・早朝診察に対する点数を新設した。
また、125万床のうち35万床が療養で多い。急性期の90万床もやや多い気がする。
ベッドが多いから医師が薄くなるので、医師を集約化(=ベッド削減)する必要がある。
-急性期90万床で多いということですが、どこまで減らすのか
目標があるわけではないが、70万床くらい。病床利用率は減っているので空いている分はどんどん減らす。
「自分の街に病院が欲しい」ということで中小規模の自治体病院が多いということも日本の医療の特徴。これでは効率が悪い。
中核的な病院はある程度遠くにあってもいいわけなので、高度な手術は中核的な病院で行い、治療が終わったら、地元の中小病院に行くという体制が必要。
-医療クラークの算定要件を見ても、中核的な病院を評価しているわけですね
はい。それ以外にも救急を行う地域の病院も多少は対象にしている。
-「機能分化」についても従来以上に進めていく方針ですか
「入院時医学管理加算」を新設した。かなり高い点数ですので外来を減らせば病院の収益に貢献すると思う。ただ、要件が厳しいので2次医療圏で1ヶ所も取れないこともある。
もう一つが「亜急性期入院管理料2」。「急性期病院を退院した患者をフォローしてください」というもので、200床以下が条件。
大学病院以外は、今後は単に規模が大きいというだけでは効率が悪く生き残れない。
-勤務医の負担軽減策について
急性期病院の報酬を上げたが、医師の給与に反映されるとは限らないので、医療クラークを評価した。医療クラークは医師の仕事をサポートするため負担軽減に直結し、給与をあげるよりもいいものではないか。
また、新設の「ハイリスク分娩管理加算」「入院時医学管理加算」「医師事務作業補助体制加算」については、「勤務医の負担軽減計画」を作るようにした。実行できない病院からは医師はいなくなるのだから、病院側もいい加減な計画は出さないし、作った計画は実行するだろう。
-勤務医負担軽減策について、厚労省から基準は示すのか
詳細は示さない。手抜きではなく、詳細を示すとそれしかやらない病院がでてくるからだ。負担軽減策は病院によって異なるので、各病院が真剣に考えて欲しい。
今回の改定で給与を増やす病院もあるでしょうが、そうでない病院で働く医師にとっても「もう少し頑張ってください」というメッセージ性を打ち出したかった。
実は、今回の改定は、日本医師会に非常に感謝している。
本体部分の1100億円は全額病院へ、また400億円は診療所から病院に移していいとなった。
日医は会員の半分を占める勤務医のことを考えなければならない組織であり、日医執行部はこの点を理解していた。今改定はいわば「診療所の開業医から病院勤務医への応援メッセージ」でもある。
-最後に
ここまでできるとは思っていなかった。技術料がプラマイ0ぐらいかと思っていたが、結果としてプラス改定になったので、病院勤務医へのメッセージを打ち出すことができたと思う。
この厚労省の「応援メッセージ」が勤務医に響くようなものだとは思えませんが・・厚労省としては「マイナスシーリングの中、プラスに持っていけただけでもすごいだろ」というのが本音のようです。
「骨太方針2006や内閣・財務省の方針に抵抗し本体部分だけでもプラス改定にできた」というのは、同じ行政にいる立場としては、市が「緊縮予算宣言」しているなかで、財政を説得し衛生費・民生費を増にするようなものなので、「すごく頑張ったんだよ」という厚労省のメッセージもわからないでもないですが
一方で、臨床にもいた立場からすると「焼け石に水」「これで自己満足されちゃ、もう医療崩壊はPoint of NoReturnだな」というメッセージにしか受け取ることができません

結局は、公共事業費が社会保障費よりも多いという先進国では日本以外ではありえないという歪な形を国民が認識し、「道路よりも社会保障」「反戦よりも社会保障」な議員を国民が選ぶことができ、社会保障というパイを増やすことができるかになるんでしょうね。
Posted by パン at
◆2008年02月28日01:38
│行政と立法





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